30数年前に大学を卒業した頃はまさかこのような道に、進むとは想像もしていなかった。
今よりも”障害者”がクローズアップされることはなく、どちらかと言えば、ひっそりと身を寄せ合うように生きていたような気がする。
それがひょんなことから、”自閉症児”に出会い、私の興味はグングンそちらへ
引き寄せられた。
勉強をし直し、講座へ通い、その特性や彼ら独特の世界観を学んだものと自負していた。
しかし初めて現場に出て、いかに机上の空論であったかを思い知らされた。
生身の人間への接し方の、難しさに愕然とする。
では何をどうすれば彼らと心が通い合えることが出来るのだろう・・・
私の悪戦苦闘の一歩が始まった。