2023.8.6   一曲コンサート


夏休み中の8月6日桃の広場で1曲コンサートを行いました。

「ピアノコンサート」というとうまく弾かなければいけない。間違わないで弾く。

などと考えがちですが、私の教室は少し違います。

この1曲コンサートは

「人前で演奏することに慣れよう! まずは1曲からスタート」 がコンセプトです。

なぜなら、 健常児であれば、 舞台に一人で上がり、 そして自分の名前と弾く曲を言ってから、 お礼をして 演奏する・・ 演奏が終わると お礼をして 舞台から降りる。 ということ普通にできることでも、 発達障害児にとっては かなりハードルが高いことだからです。 



舞台と言う知らない場所で、 なにかすること自体、 難しさを感じてしまうんです。 なのでいつも開催する前はちょっとドキドキします(笑) そしてできたら”ひとりで弾けた!” と言う達成感を持ってほしい・・ などと考えていると、ますますドキドキです。 しかし、いざ開催してみると、 ひとりで舞台に上がれなかった子が お母さんと離れてピアノの前に座れた。

前は泣いていたのに泣かなかった。 お母さんと離れて演奏順の場所で、座っていることができた。 私が横に付かなくても一人でピアノが弾けるようになった。 そういった小さな変化でも大きな成長なんです。

大切なのは、今できたことにフォーカスし、 それを実感できるかどうかなんです。 おとなになると、 できる、できない。 まちがう、まちがわない。 ついついそこにフォーカスしがちです。 それを子どもにも、 知らず知らずの内に期待してしまいます。 しかし、そういうことだけではなく、 フォーカスを変えれば、どんな子でも、 必ず成長しています!



だから私は、 発表の前にひとりずつ、 「間違っても大丈夫!」 「ひとりで舞台に上がれただけでもOK!」と言っています。

そうすることで子どもたちも安心して、 自信をもって舞台にあがることができます。 そして、それを見た保護者の方も、 それに成長を感じ、感動することができるんです。 中には、うるうるしながら、 我が子を見守る方もいらっしゃいます。

だから私の教室では、 うまく弾けることだけが、 ピアノをならう目的じゃないんですよね。 ピアノは、 こういう小さな変化に気づくための、 ひとつの手段だと私は考えています。 ぜひあなたもこういう、 小さな変化に気づいて、 子どもの成長に感動してみてくださいね。