おもしろい経歴

大学卒業後の就職は某化粧品メーカー 営業もしましたし、お肌のパックやエステもしました。

「1億円売り上げろ!」の上司の言葉と共にノルマ制でかなり しんどい思いもしました。

「ええー!化粧品会社????」その後は退職して、やはり教員になろうとおもいましたが、採用されず 非常勤講師の掛け持ち、その頃は結婚もして子供も居り、食っていけずに 塾の講師もしました。 

やっと採用されたと思ったら、「デンマーク校のほうへ赴任してくれ」と言われ昨年日本へ戻り、担任は今年初めてです。 

 

これが息子の高校の担任の先生。初めての懇談会での挨拶であった。 ピンクのシャツにストライプのネクタイ、なかなかイケメンで ハキハキした態度、人を引きつける話の内容、また教師歴が長いほど親に信頼されると言う時代に、民間企業に勤めたことをさらりと言ってのけ、

まるでそれは自分の財産のごとく目を輝かせて話すそぶり、これはなかなかいけるぞ・・と思ってしまった。

 

思えば10数年前、ピアノ講師としてスタートを切った時、自分の経歴に 随分不安になった。 ピアノを弾いている期間は莫大に長いけど、音楽大学を 出ていないということで、通信教育を受けようか、グレート習得が先かなど かなり悩んだ。

 

そんな時今現在も師である先生が、 「資格よりも、もっと大事なことがあるはず。

音楽の楽しさや素晴しさは 大学を出たから習得できるものではない。またあなたには身体を動かすと言う武器がある。 

音楽とスポーツは融合しているので、どっちもできるって素晴しい!! 自分に自信が持てたら、経歴なんてどっちでも良くなる。自分流にいかにたのしく音楽することを伝えるかが、今後良い指導者に なれるかのキーポイントになるよ」と言うことでした。 

 

当時まだ私は「しかし先生!バッハの経歴って知らないんです」 「ショパンは弾いてない曲がたくさんあるんです」などと矢継ぎ早に質問した。

しかし先生は「経歴は読んだら分かる。ショパンは弾いたらいいだけ」とまあ あっさりした回答でした。それから10数年、読めるもは読み、弾けるものは現在も習い、 自分の中で何かが

確率されつつある今、経歴なんてどっちでもいいやん・・って 思えるようになった。

もちろん知らないことやわからないことは今でも たくさんあるがそれは勉強したらいいやっていうスタンスに変わってきた。 

 

息子の先生も企業から教員に変わったときはきっと苦悩したに違いない。 しかし今胸を張れるっていうことはそれまでの過程に間違いが無かったはずだ。回り道をしても、きっと人生の肥やしになっている。

 

がんばれ!先生!

 

体育大卒のピアノの先生もがんばるぞ・・・・・